講師:
横浜国立大学大学院都市イノベーション研究院 吉原 直樹教授
〜震災とコミュニティ〜
大熊町を事例として
創造的復興論の基調は阪神淡路大震災から東日本大震災に通底し、開発主義体制の延長上にあった。技術を主体とする大文字の復興は結果と成果を重視するものだが、社会学では生活の内部から生まれるコミュニティベイストな小文字の復興の姿勢でのぞむ。福島第一原発の事故によって避難を余儀なくされた大熊町での事例を参考に復興と再生について、社会学的観点から考える。
吉原教授は東日本大震災直後から福島県に入り、ボランティア活動と日本学術会議社会学委員会の会員としての活動を並行し、現在でも月に2回は会津若松市に通われています。会津若松には大熊町の方々の暮らす復興公営住宅があります。ボランティアとして、住民の方々に寄り添う中で、個人の求めるこれからのコミュニティのあり方と、国や自治体の目指す復興・再生には乖離が見られるのではないかと提起されています。国主導の、行政区を正常化し復帰を急ぐ復興政策で、置き去りにされかねない個々の問題にもスポットを当てることの必要性をお話しいただきました。
講義終盤には、グループワークのチーム毎に、 大文字の復興と小文字の復興の是非について話しあいました。構造を整備する大文字の復興を行いつつも、それを機能させるコミュニティの復活、小文字の復興。両輪で展開することの難しさと重要性について考える時間となりました。
2018年12月3日月曜日
2018年11月19日月曜日
2018.11.19
講師:
横浜国立大学都市科学部 佐藤 峰 准教授
野毛坂グローカル代表 奥井利幸 さん
〜地域間協力(連携)」の構想と取り組み〜
フラットで双方向的な世界へ
横浜市がSDGs未来都市に選定されたこともあり、今後はますます地域間協力と、そのマネージメントの必要性が高まることが予想される。野毛坂グローカルの代表である奥井さんにタイやミャンマーでの実際の活動について紹介していただき、海外と日本の地域コミュニティが連携しながら共通課題を解決するにはどうしたらいいか。今後のコミュニティの再構築について考える。
野毛坂グローカルでは、地域の内と外や、国内と海外を繋げるために、地域コミュニティの学び合いの場を多数もうけている。学び合いを通して、専門家に委ねるだけではない、住民主導型の国際協力の可能性を提案している。途上国と日本ではコミュニティの位置付けにどのような違いがあるのか、また、共通する課題は何か、国や行政を越えて日本と途上国のコミュニティ・リーダーが共に活動し、技術や情報、利点などを相互交換することで、より良い地域コミュニティの再構築を目指している。
講師:
横浜国立大学都市科学部 佐藤 峰 准教授
野毛坂グローカル代表 奥井利幸 さん
〜地域間協力(連携)」の構想と取り組み〜
フラットで双方向的な世界へ
横浜市がSDGs未来都市に選定されたこともあり、今後はますます地域間協力と、そのマネージメントの必要性が高まることが予想される。野毛坂グローカルの代表である奥井さんにタイやミャンマーでの実際の活動について紹介していただき、海外と日本の地域コミュニティが連携しながら共通課題を解決するにはどうしたらいいか。今後のコミュニティの再構築について考える。
野毛坂グローカルでは、地域の内と外や、国内と海外を繋げるために、地域コミュニティの学び合いの場を多数もうけている。学び合いを通して、専門家に委ねるだけではない、住民主導型の国際協力の可能性を提案している。途上国と日本ではコミュニティの位置付けにどのような違いがあるのか、また、共通する課題は何か、国や行政を越えて日本と途上国のコミュニティ・リーダーが共に活動し、技術や情報、利点などを相互交換することで、より良い地域コミュニティの再構築を目指している。
2018年11月12日月曜日
2018.11.12
講師:
横浜国立大学 機械システム安全研究室
澁谷忠弘 准教授
〜都市におけるエネルギーリテラシー〜
について講義していただきました。
都市生活において欠かすことのできないエネルギー。世界的にエネルギーの地産地消、エネルギー自給率を高めることが余儀なくされている。その中で水素社会の実現に向けて今必要とされていることは何か。戦略的なイノベーションプログラムによる実証実験や市民のエネルギーリテラシーを探ることによって、都市におけるエネルギーのあり方についてどのように考えていけば良いかを考える。
東日本大震災によってますます再生エネルギーの可能性に目が向けられるようになりました。自給型エネルギーの主力とみなされていた、原子力発電に対応できる次世代のエネルギーとして水素エネルギーの普及が目指されています。本講義では水素の持つ特性、メリット、デメリットをお話しいただきました。高圧力による爆発事故などのリスクに対して、今後どのように対応していけば良いか多面的に検証されています。水素社会の実現に向けて欠かせないインフラ整備(水素ステーションの拡充など)のためには、水素に対する市民の理解を高める必要があります。横浜国立大学では水素自動車の実証実験などをきっかけに、今後、都市におけるエネルギーリテラシーが今以上に高まることを期待する研究に取り組んでいます。
リスクコミュニケーションの活発化が重要であることなど、今後のグループワークでの政策提案にも参考になるお話しでした。
講師:
横浜国立大学 機械システム安全研究室
澁谷忠弘 准教授
〜都市におけるエネルギーリテラシー〜
について講義していただきました。
都市生活において欠かすことのできないエネルギー。世界的にエネルギーの地産地消、エネルギー自給率を高めることが余儀なくされている。その中で水素社会の実現に向けて今必要とされていることは何か。戦略的なイノベーションプログラムによる実証実験や市民のエネルギーリテラシーを探ることによって、都市におけるエネルギーのあり方についてどのように考えていけば良いかを考える。
東日本大震災によってますます再生エネルギーの可能性に目が向けられるようになりました。自給型エネルギーの主力とみなされていた、原子力発電に対応できる次世代のエネルギーとして水素エネルギーの普及が目指されています。本講義では水素の持つ特性、メリット、デメリットをお話しいただきました。高圧力による爆発事故などのリスクに対して、今後どのように対応していけば良いか多面的に検証されています。水素社会の実現に向けて欠かせないインフラ整備(水素ステーションの拡充など)のためには、水素に対する市民の理解を高める必要があります。横浜国立大学では水素自動車の実証実験などをきっかけに、今後、都市におけるエネルギーリテラシーが今以上に高まることを期待する研究に取り組んでいます。
リスクコミュニケーションの活発化が重要であることなど、今後のグループワークでの政策提案にも参考になるお話しでした。
2018年10月23日火曜日
2018.10.22.
講師:
横浜国立大学COIサテライト
有吉 亮 特任准教授 + 西岡 隆暢 産学官連携研究員
持続可能な都市とモビリティシステム
~COIプログラムによる横浜国立大学の取り組み~
について講義していただきました。
社会的にも注目され、技術革新の目覚ましいモビリティシステムを現実化するため、COIサテライトでは①協働、共有型モビリティの開発、②MaaS対応型マルチモーダル情報の提供、③道路維持管理支援の3つを軸に研究を進めている。①については、京浜急行電鉄との共同で京急富岡駅周辺住宅地で小型電動カート(ゴルフカート)による乗合型移送サービスの実証実験が10月末から開始予定。
①の協働・共有型モビリティシステムの開発では自宅から駅やバス停までの端末の移動を充実させるために、高頻度小型乗合の実験、カー&サイクルシェア、協働型カーシェアなどに取り組んできました。それに対して、②では、主に駅やバス停から目的地までの移動に着目し、大規模事業所や大規模集客施設を対象にサポートアプリの開発を手がけています。平成29年には「ヤフオク!ドーム臨時バス輸送高度化実験」が行われました。車載アプリからバスの位置、車両番号、車両タイプをサーバーに送信。運行管理者は管理者用アプリによって、すべての臨時バスのリアルタイム運行情報を把握し、乗務員や整理員に誘導を支持することを可能としました。現在は、箱根町からの委託を受け、バスルートや観光スポットでの混雑状況、防災情報などを提供するアプリを開発中。
文部科学省科学技術振興機構によって“10年後の目指すべき社会像を見据えたチャレンジングかつハイリスクな研究開発を支援する”名目で立ち上げられたCOIプログラムも、平成25年の開始から6年を迎え、今後の実用化に向けてさらなる展開が期待されています。
講師:
横浜国立大学COIサテライト
有吉 亮 特任准教授 + 西岡 隆暢 産学官連携研究員
持続可能な都市とモビリティシステム
~COIプログラムによる横浜国立大学の取り組み~
について講義していただきました。
社会的にも注目され、技術革新の目覚ましいモビリティシステムを現実化するため、COIサテライトでは①協働、共有型モビリティの開発、②MaaS対応型マルチモーダル情報の提供、③道路維持管理支援の3つを軸に研究を進めている。①については、京浜急行電鉄との共同で京急富岡駅周辺住宅地で小型電動カート(ゴルフカート)による乗合型移送サービスの実証実験が10月末から開始予定。
①の協働・共有型モビリティシステムの開発では自宅から駅やバス停までの端末の移動を充実させるために、高頻度小型乗合の実験、カー&サイクルシェア、協働型カーシェアなどに取り組んできました。それに対して、②では、主に駅やバス停から目的地までの移動に着目し、大規模事業所や大規模集客施設を対象にサポートアプリの開発を手がけています。平成29年には「ヤフオク!ドーム臨時バス輸送高度化実験」が行われました。車載アプリからバスの位置、車両番号、車両タイプをサーバーに送信。運行管理者は管理者用アプリによって、すべての臨時バスのリアルタイム運行情報を把握し、乗務員や整理員に誘導を支持することを可能としました。現在は、箱根町からの委託を受け、バスルートや観光スポットでの混雑状況、防災情報などを提供するアプリを開発中。
文部科学省科学技術振興機構によって“10年後の目指すべき社会像を見据えたチャレンジングかつハイリスクな研究開発を支援する”名目で立ち上げられたCOIプログラムも、平成25年の開始から6年を迎え、今後の実用化に向けてさらなる展開が期待されています。
2018年10月15日月曜日
本年度も「地域創造論」が10月8日にスタートしました。
「イントロダクション」10月8日
講師 : 都市イノベーション研究院 高見沢
「各専門分野の活かし方を発見し開拓するプログラム」を基本コンセプトに全体が副専攻プログラムになっていること、そのコア科目として本授業「地域創造論」があることを紹介したあと、本年度のテーマ「地域はどう変わるか 2010年代から2020年代に向って」の各回の構成、グループ分けの方法などを説明しました。2012年度にスタートして本年度で7年目。「ポスト3.11の新しい地域像(2012-14年度)」「ローカルからの発想が日本を変える、世界を変える。(2015.17年度)」に続くテーマとして、地域のこれからを考えます。
「政策科学と政策形成」10月15日
講師 : 国際社会科学研究院 小池治教授
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