2016年11月27日日曜日

地域創造論2016年度 第07回「地産地消の創造型ビジネスと新ライフスタイル」

 1121()は第7回目の地域創造論で、岩手大学COC推進室の赤木徳顕先生から地産地消の創造型ビジネスと新ライフスタイルというタイトルで講義をしていただきました。

前半は赤木先生からご自身が経営されているレストランや農作物の配達サービスについて、また現在岩手大学で取り組まれている活動についてご説明をしていただき、後半は岩手でスリーピークワイナリーというワイナリーを経営されている及川さんからSkypeを使って、起業経緯や地域との関わり方などについて質疑応答形式でお話ししていただきました。
 お二方とも、食をテーマにビジネスをされていることや地域や人の交流を意識されていることなど共通点はありましたが、赤木先生は地産地消により地域内で完結する動きに興味があるのに対し、及川さんは震災被害があった地元に多くの人が訪れてくれることに興味がありビジネスを行う地域によって思いや経営の方向性に違いも現れているようでした。
 赤木先生が経営されている配達サービス『神奈川食べる通信』では流入人口が多い都会でブランド化された農作物が少ない神奈川を対象にし、農地を持たないビジネスということで、生産者との一対一の交流機会など手間はかかりますが、定着率を上げることを重視されていました。一方及川さんは農園を持ち、今後は単に拡大するのではなく小さな農園をいくつも展開することでエリアとして価値を高め観光客の母数を増やそうとしていました。

今回は以上です。


次回は1128()で工学研究院の丸尾昭二先生から、3Dプリンティング技術の先端動向と、それが変えるものづくりの企画、生産、活用の将来についての講義となります。

2016年11月19日土曜日

地域創造論2016年度 第06回「地域を資源化する建築的デザインとコンセプト」

 1114()は第六回の地域創造論で、宮城島崇人先生から「地域を資源化する建築的デザインとコンセプト」というタイトルで北海道美瑛町での取り組みについて講義をして頂きました。

美瑛町は美しい田園風景を資源に観光地化が進む地域で、農業と観光の関係性や、景観を守り育てる方法が問われている地域です。宮城島先生はこちらで市街地整備と田園エリアの景観計画に取り組まれています。
 市街地整備については、具体的に駅前大通りをシェアードスペースにする計画と旧スーパーマーケットを住民のための交流施設として再生するプロジェクトについてご紹介いただきました。前者は積雪や町を訪れる流動人口の劇的な変化など季節ごとに空間が変化する美瑛町での計画ということで、除雪後の歩車道確保や可動式樹帯で賑わいを表出するなどの工夫がされていました。後者はスーパーマーケットをコンバージョンしたもので、既存スーパーマーケット、美瑛軟石の石蔵を構成的に用いることで、集団の記憶を残し、愛される空間づくりをされていました。
 景観計画については、「美瑛の美しい景観を守り育てる条例」をご紹介いただきました。田園エリアにおいて農地以外の開発できる敷地の状態を全てカルテ化していることや、今後の住まいや店舗づくりの参考になる事例を集め事例集を作っていることが特徴的でした。
 旧スーパーマーケット活用の成功事例で土地の記憶を残しながら更新していくことでアフォーダンスが高まり事業者にとってもメリットがあることを証明し、土地利用の事例集で新しい事業者にも同じ効果をアフォードすることで美瑛町の美しい景観を守るという方法で美瑛町のまちづくりは行われていました。



今回は以上です。次回は1121()で、特別ゲストの赤木先生から地産地消の創造型ビジネスと新ライフスタイルについての講義となります。

2016年11月9日水曜日

地域創造論2016年度 第05回「グループワーク」

 117日(月)はグループワークで、各グループに分かれマインドマップを作成しながら、担当テーマに関する社会課題のブレインストーミングを行いました。授業の後半では各グループの代表者が5分間のプレゼンテーションを行い、先生方からフィードバックをいただきました。

 知っているまちづくりの事例から背景となる課題を抽出したグループや、身近な外国人の方々の住み替え傾向から外国人が集まりやすい地域の特徴について意見を出し合い課題を仮説するグループなど、各グループ異なる方法で白熱した議論がなされました。


今回は以上となります。次回は1114日(月)で、非常勤の宮城島先生から、北海道の美瑛や釧路を例に、美しい風景に囲まれた中での一次産業(産業・漁業)×観光×建築による次世代地域づくりについて講義をしていただきます。