2016年11月19日土曜日

地域創造論2016年度 第06回「地域を資源化する建築的デザインとコンセプト」

 1114()は第六回の地域創造論で、宮城島崇人先生から「地域を資源化する建築的デザインとコンセプト」というタイトルで北海道美瑛町での取り組みについて講義をして頂きました。

美瑛町は美しい田園風景を資源に観光地化が進む地域で、農業と観光の関係性や、景観を守り育てる方法が問われている地域です。宮城島先生はこちらで市街地整備と田園エリアの景観計画に取り組まれています。
 市街地整備については、具体的に駅前大通りをシェアードスペースにする計画と旧スーパーマーケットを住民のための交流施設として再生するプロジェクトについてご紹介いただきました。前者は積雪や町を訪れる流動人口の劇的な変化など季節ごとに空間が変化する美瑛町での計画ということで、除雪後の歩車道確保や可動式樹帯で賑わいを表出するなどの工夫がされていました。後者はスーパーマーケットをコンバージョンしたもので、既存スーパーマーケット、美瑛軟石の石蔵を構成的に用いることで、集団の記憶を残し、愛される空間づくりをされていました。
 景観計画については、「美瑛の美しい景観を守り育てる条例」をご紹介いただきました。田園エリアにおいて農地以外の開発できる敷地の状態を全てカルテ化していることや、今後の住まいや店舗づくりの参考になる事例を集め事例集を作っていることが特徴的でした。
 旧スーパーマーケット活用の成功事例で土地の記憶を残しながら更新していくことでアフォーダンスが高まり事業者にとってもメリットがあることを証明し、土地利用の事例集で新しい事業者にも同じ効果をアフォードすることで美瑛町の美しい景観を守るという方法で美瑛町のまちづくりは行われていました。



今回は以上です。次回は1121()で、特別ゲストの赤木先生から地産地消の創造型ビジネスと新ライフスタイルについての講義となります。

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