2014年12月10日水曜日

地域創造論 2014年度 第09回「グループワーク②:中間発表Ⅱとディスカッション」

 みなさん、こんにちは。本日は2014年度の地域創造論、第09回目となります。
 今回は、「グループワーク②:中間発表Ⅱとディスカッション」とあるように、各班が15分程度(発表:8分、質疑・アドバイスなど:7分)で前回の発表を踏まえた途中経過を発表しました。各班の発表内容とそれに対する意見の概要は以下のとおりです。
【県西グループ】
県西グループ
県西チームは、秦野市の中でもとりわけ「弘法の清水」で有名な地域について、商店街がシャッター街になってしまっていること、比較的昔から地元で暮らしてきた住民とベッドタウンとして暮らしている住民が分離していてコミュニティが希薄になっていること、水無川のオープン・スペースが活用されていないことなどを課題としていました。それに対し、グループとしては、生活用水として用いられてきた湧水を遠くに住む人や高齢者へ届けることなどによってコミュニティを強化したり、水無川のオープン・スペースで地元の野菜などを販売することによって、農業や産業を盛り上げたりしていきたいそうです。一方、先生方からは「湧水を使いすぎていることも問題となっている」、「ベッドタウンの人々と昔からの住民は物理的に離れすぎてはいないか」といった指摘があり、全体としてはまだそれぞれがバラバラに案を出しただけで、ひとつのストーリーになっていないことが課題とされました。
産業グループ
【産業グループ】
産業チームは、綱島に新駅ができることに注目し、主に綱島地域の歴史について調べてきました。それによると、綱島は温泉街やモモの産地として有名だった時代から、交通の便が向上したことなどにより、箱根に湯治客が流れた結果、ベッドタウン化し、現在はパナソニックが別の地域に工場を移転したため中小企業が困っているそうです。彼らはこれを「多層的な産業」と表現し、地域の歴史の中でいくつもの産業が塗り重ねられているとしました。そうした歴史をもつ綱島という地域に対し、彼らは住民同士、あるいは産業同士、住民と産業が連携することによって新しい駅前空間のあり方を提案したいそうです。一方、先生方からは「具体的な課題や提案の中身は何か」、「今後どういった調査をするつもりか、あるいはどこにヒアリングしにいくのか」といった指摘があり、全体としては具体的な課題の設定や「歴史の層に眠っている産業を復活させるのか、それとも新たな産業を塗り重ねるのか」といったことが課題とされました。
【コミュニティグループ】
コミュニティグループ
コミュニティチームは、県営住宅の一般的な課題としてコミュニティの希薄化が問題になっていることに注目し、津波の浸水被害などに対する脆弱性があることを指摘しました。また同時に、横須賀にある万代会館という歴史的建物に対する助成金が廃止される可能性があることを取り上げました。それゆえ、近くにある津久井浜団地に対し、万代会館を活用することでコミュニティの強化に取り組んでいきたいそうです。一方、先生方からは「本当にその団地でも、コミュニティの希薄化が問題として意識されているのか」といった指摘があり、全体としては、まずその地域の住民や自治会の方々にお話をうかがったうえで、具体的に万代会館で何をするのかを考えることが課題とされました。
【海グループ】
海グループ
海チームは、前回の反省も踏まえてみなとみらい周辺の地域を調べ直した結果、「みなとみらい地区よりもその近くにあるポートサイド地区の方が、改善の余地が大きいのではないか」との結論に至り、古い建物が更新されずに残っていることや空き店舗や空き倉庫が多いことなどを課題として挙げていました。そのほか、「高効率かつ有効な地域熱供給はできているか」、「予測によれば津波の浸水域とされている」、「地域内部で完結していて、外とのつながりが感じられない」といった点にも注目していました。これに対し、リノベーションや護岸の整備、自然エネルギーの活用、芸術をとおしての地域振興といったアイディアで課題を解決していきたいそうです。一方、先生方からは「具体的に誰が空き店舗などを使うのか」、「既存の地域計画との関係や位置づけはどうなっているのか」、といった指摘があり、全体としてはまだひとつひとつの要素同士がバラバラであること、もう少し地域の課題を掘り下げる必要があることが課題とされました。
【教育グループ】
教育グループ
教育チームは、前回に引き続き彼らが「もったいない空き家」と呼ぶ空き家の有効活用をテーマとしていました。具体的には今泉台という地域の空き家を活用したいとのことですが、その空き家の活用によって、子育ての孤立化や放課後の子供たちの居場所づくり、伝統の伝承といった問題を解決する一般的なモデルを提案したいそうです。しかし、現状では鎌倉市では空き家のマッチングがうまくいっていなかったり、現実的で綿密な運用計画がなければ空き家を使用できないため、さらに事例を深く調査していくそうです。一方、先生方からは「そもそもなぜ空き家になっているのか」、「空き家の所有者も誰にでも貸すわけではないそうだ」「外国人のゲストハウスとして活用し、掃除などを地域の人がパートとして担当する事例もある」といった指摘があり、全体としてはもっと地域の特性を分析し、地域のニーズに合った提案を考えていくことが課題とされました。

 それでは、本日の内容は、以上となります。なお次回(1217日)と次々回(1224日)は、「グループワーク③&④:現地調査」が予定されているため、ブログの更新はお休みとなります。再開は20150107日の「グループワーク⑤:調査結果発表とディスカッション」からです。その際には、各班510分程度で調査の途中経過を報告していただきます。
山川博彰

2014年12月3日水曜日

地域創造論 2014年度 第08回「これまでの成果概要報告とディスカッション」

 みなさん、こんにちは。本日は2014年度の地域創造論、第08回目となります。
昨年度の成果をプレゼンする高見沢先生
 前回述べたように、今年度の講義部分は前回で終了し、本日からグループワークに入っていきます。本日は、「これまでの成果概要報告とディスカッション」と題し、前半の60分は、高見沢先生が昨年度の発表を簡単に披露し、後半の30分はグループワークやディスカッションの時間としました。
 「これまでの成果報告」では、高見沢先生がプレゼンテーションした昨年度の発表成果を学生のみなさんで批評しました具体的な発表の内容はこちら。その際、「分析は良いのかもしれないが、具体的な活動を提案できていない」、「全体としてのまとまりがない」、「目先のお金儲けにばかり目がいっているのでは?」など、さまざまな指摘が出されました。こうした指摘は、翻って自分たちがこれから練り上げていく提案にも跳ね返ってきます。「他者の成果を客観的に見るからこそ気づくことがある」という意味では「岡目八目」と言えるでしょうし、「過去(他人)の失敗を教訓にして、自分はそうならないようにする」という意味では、「他山の石」と言えるでしょう。
 しかし、なによりも重要なのは、チーム内でよく話し合いの時間をもつことです。昨年度の発表においても、あまり集まる時間を取れなかったグループは、概して低い評価しかもらえず、逆によく話し合ったと自負しているチームの出来は良かったそうです。
 後半のディスカッションにおいては、前半の批評に刺激を受けたのか、各班とも活発な議論が行われているようでした。
 それでは、本日の内容は、以上となります。次回は、1210日、「グループワーク②:中間発表Ⅱとディスカッション」が予定されています。

山川博彰
議論をする学生のみなさん

2014年11月19日水曜日

地域創造論 2014年度 第07回「木造仮設住宅の可能性」

 みなさん、こんにちは。本日は2014年度の地域創造論、第07回目となります。
 本日は、都市イノベーション研究院の江口亨先生による「木造仮設住宅の可能性」の講義が行われました。その内容は、主に「みなし仮設と余剰ストックの有効活用」と「木造応急仮設住宅」の2本柱で構成されていました。
説明をする江口先生
【みなし仮設と余剰ストックの有効活用】
 みなし仮設とは、被災世帯が入居する民間賃貸住宅を都道府県が借り上げ、一定額の家賃や共益費などを2年間負担する制度のことです。東日本大震災直後には約7万戸の仮設住宅が必要となりましたが、突然大量の需要に応えなければならなくなったために、用地の選定や資材の確保などに時間がかかり、結局3ヶ月経っても、25000戸しか確保できませんでした。この3ヶ月という時間は、実は非常に重要な意味を持っています。つまり、それだけの時間があれば、新築の戸建て住宅を建てられてしまうのです。また、仮設住宅は決して快適な居住環境を保証できるわけではないにもかかわらず、坪単価や家賃といった費用の面でもあまり優秀であるとは言えないという実態がありました。そこで注目されたのが、既存の空き家や空き室を利用したみなし仮設の制度でした。くわえて現在、日本には全国で約820万戸の空き家が存在しています。これはなんと、神奈川県の全世帯数(約397万世帯)の2倍以上の数字です。また、成熟社会に突入したことによって、新築住宅の着工件数も年々減少しつつあり、「建てる時代」からの構造転換を迫られています。それゆえに、平常時・非常時のどちらにおいても、空き家や空き室をうまく活用していくことが求められています。
説明を聞く参加者
【木造応急仮設住宅】
 先程の話にも出てきた、(応急)仮設住宅とは、災害救助法にもとづき都道府県の発注により建設される住宅を指し、原則として災害発生後20日以内に着工し、着工後2ヶ月以内に完成することが法的に求められています。しかし、東日本大震災の際には、先程も述べたとおり、あまりにも大量の需要に応える必要に迫られたため、一般的な鉄骨系仮設住宅の供給が追いつかず、実際に約10%が木造で建設されました。こうした選択肢を増やすことは、災害に備えるにあたって是非とも考えるべきことであるため、現在その可能性の検証が行われています。実際に奈良県や熊本県では、地元の林業振興も兼ねた災害協定が結ばれていたため、木造の仮設住宅を供給したそうです。しかし一方で、資材調達や職人の確保といった課題があります。つまり、木材は基本的に、木を伐採してから自然乾燥しないと建材として使えないため、その分のタイムラグが大きく、また平常時には注文を受けてから伐採・加工作業に入り、在庫を用意していないため、非常時の緊急供給が難しいということです。くわえて、現在大工さんのなり手が減少していることに加え、とりわけ僻地といわれるような不便な場所で災害が起こった際には、職人さんがそこまで片道何時間もかけて通わなければならないということもあります。それゆえに、現在こうした課題を解消することが求められています。

 本日の内容は、以上となります。今年度の授業の講義部分は本日で終了となり、次回からはグループワークのためのディスカッションや現地調査となります。次回は、1203日、「これまでの成果概要報告とディスカッション」が予定されています。
山川博彰

2014年11月12日水曜日

地域創造論 2014年度 第06回「神奈川県の被害予想と対策」

 みなさん、こんにちは。本日は2014年度の地域創造論、第06回目となります。
 本日は、都市イノベーション研究院の稲垣景子先生による「神奈川県の被害予想と対策」の講義が行われました。
【ハザードと脆弱性】
防災について説明する稲垣先生(右奥)
稲垣先生は、防災・減災の分野において、人的・物的な被害の大きさは、「被害=ハザード×脆弱性」と表すことができると言います。ここでいう「ハザード」とは、地震や台風、火山の噴火、洪水などの「被害のきっかけとなる外力」のことです。一方、「脆弱性」とは、建物の耐震・耐火性能の低さ、コミュニティの希薄さ、建物の密集と道路幅員の狭さなどの、「外力による影響の受けやすさ」をいいます。現在の技術力では、「ハザード」をコントロールすることは難しいため、主に「脆弱性」の方に対策の力点が置かれています。
【被害想定やハザードマップの見方】
 そのような都市や地域の脆弱性を洗い出し、効果的な対策に役立てるために、行政機関から「被害想定」や「ハザードマップ」といった情報が提供されています。しかし、こういったものを活用する際には、いくつかの注意点をおさえなければなりません。
注意点の1つ目は、被害想定を算出する際には、必ず特定の「条件」に基づいて算出しているということです。つまり、例えば地震の被害想定についていえば、「県央部を震源とした、震度7クラスの地震が、冬の夕方に発生した場合、建物の倒壊は○○棟で、火災によって××件の建物が焼失します」というように、特定の震源、規模、季節、時刻にハザードが発生した場合のことについての情報が「被害想定」として算出されます。しかし、それゆえに、震源や規模などの条件が少しズレただけで、実際の被害状況は大きく異なります。
注意点の2つ目は、算出する際に使用する式はあくまでも過去の経験則にもとづいていて、さらに非常にザックリとした指標を使っているということです。実際に、現在公表されている被害想定は、阪神淡路大震災のときに、「1981年以降の建物は、震度XY%倒壊し、それ以前の建物はZ%倒壊した」という実測データに基づいた「被害率曲線」に準拠して算出されています。しかし、これもまた想定を上回る災害が起これば、実際の被害は大きく変わってくることになります。
それゆえに、被害想定やハザードマップといったものを過信しすぎることなく、あくまでも「その地域の相対的な特徴を把握するための手段」として考えておいた方が賢明であると言えます。
【情報の活用】
質問をする参加者
 そのように、被害想定やハザードマップの限界について理解したうえで、共助が働くコミュニティづくりや行政からの情報提供や避難指示を待たない、自主的な判断力の養成が必要となってきます。しかし、こういった点については、例えば、避難指示を呼びかけても避難率が向上しなかったり、あるいはハザードマップの情報を過信しすぎて、結果的に逃げ遅れてしまう人がいるということが、現実には課題となっています。それゆえに、もちろん防潮堤の建設や建物の耐震性の強化などのハード面での対策も必要となってきますが、それと同時に、「釜石の奇跡」で中学生たちが発揮したような自主的な判断力の習得や共助として一緒に避難することができるようなコミュニティづくりが必要となっています。

 本日の内容は、以上となります。次回は、1119日、都市イノベーション研究院の江口亨先生による「木造仮設住宅の可能性」についての講義が予定されています。
山川博彰

2014年11月5日水曜日

地域創造論 2014年度 第05回「グループワーク①:グループ課題中間発表Ⅰ」

 みなさん、こんにちは。本日は2014年度の地域創造論、第05回目となります。
本日は、第02回のときに結成した各グループによる課題設定と今後の方針についての発表がありました。
発表前の話し合い・打ち合わせ
【県西グループ】
県西グループは、「食」や農業の問題、高齢化、山に囲まれた地形、商店街の空き店舗など地域の特徴や課題になっていそうなものを列挙していき、とりわけ地域であまり活用されていない地域資源の活用と地域の魅力をアピールするための情報発信力の弱さについて、事例を紹介しながら注目していました。一方、まだ具体的に追及していく課題を設定できていない点や「ポスト3.11の新しい地域像」というテーマを考えられてない点が今後の課題とされました。
【産業グループ】
産業グループは、農地とされている所が、実際には資材置き場や倉庫として使用されていて、本来の目的としてきちんと活用されていない点や経済的な成熟期の社会における町工場と地域との関係性を課題として挙げていました。この点、グループのみなさん曰く「まだひとつには絞れていないけれど、『地域の産業の活動をまちづくりの一環として取り込み、まちに溶け込ませていきたい』という点は共通している」そうです。農業と工業はある意味で相対するものかもしれませんが、なんとか上手く融合させることができれば面白くなるのかもしれません(あくまでも、「欲張る」ことを選択した場合ですが)。
【コミュニティグループ】
コミュニティグループは、主に「丘陵地における高齢化・希薄化したコミュニティ」と「防災」の2点に注目していました。コミュニティについては、「実際に会わなくても、情報でつながるコミュニティ像」というアイディアを、防災については、事例を紹介しつつ、「災害時に街灯の光の色が変わることによって、避難所まで行けるようにする」というアイディアを出しました。一方で、まだ両者が別個の問題として独立していて、ひとつの「全体」になりきれていない点が、今後の課題とされました。
【海グループ】
海グループは、とりわけ横浜駅周辺の災害に対する脆弱性に注目していました。そのうえで、人口集中、オープンスペース不足、災害時のエネルギー供給、治安といったキーワードを、「防災」を軸として総合的に解決していきたいとのことでした。一方で、事前復興を考えるにあたって、被害が大きいと思われる帷子川の氾濫への視点がかけていることや、現段階においては「防災」が全面に出すぎていて、多様な専門性をもつはずのグループ構成が活かされていない点が今後の課題とされました。
【教育グループ】
教育グループは、「空き家を子どもの教育に活用していく」というテーマを設定しました。それゆえに、今後は空き家バンク制度が神奈川県内で最も進んでいる鎌倉市の事例について、調べていくそうです。そして、そういった空き家の活用をつうじて、高齢者と子どもが共存できる居場所づくりや防災につながるコミュニティづくりを達成していきたいとのことでした。一方で、単なる鎌倉の事例の普及とならないように、グループ独自の視点で具体的な課題や地域像を設定していくことが今後の課題とされました。

 本日の内容は、以上となります。次回は、1112日、都市イノベーション研究院の稲垣景子先生による「神奈川県の被害予想と対策」の講義が予定されています。
山川博彰

産業グループ
県西グループ


コミュニティグループ
海グループ








 



教育グループ

2014年10月29日水曜日

地域創造論 2014年度 第04回「震災後の被災地で実践してきたこと―歴史から被災地の復興の道筋を照らし出す試み」

 みなさん、こんにちは。本日は2014年度の地域創造論、第04回目となります。
 本日は、国際社会科学研究院の大門正克先生による「震災後の被災地で実践してきたこと―歴史から被災地の復興の道筋を照らし出す試み」と題した講義が行われました。今回は大門先生にとって、2012年度に続いて2回目の地域創造論での講義となりましたが、本日は主に、大門先生が3.11以降取り組んできた「歴史から考える復興の道筋」というテーマに関する思索の経過報告というかたちでお話いただきました。
2012年度の成果とその振り返り】
大門先生は今回が通算2回目の講義です
 大門先生は、「生存」という概念をキーワードとして地域創造を考えます。「生存」とは、大門先生の定義によれば、「人間が生きていくうえで欠かせないもの、その仕組み」のことで、主に「労働」と「生活」から成り立っています。従来の社会科学においては、この「労働」と「生活」を分離して、それぞれのことだけが考えられていましたが、大門先生は「両者は不可分のものである」と考え、より包括的で現実像に近い「生存」という概念を用いて、3.11後の被災地の現実を考えてきました。
 大門先生は、ご自身の専門とする歴史という観点から、復興のために必要なものを考えると同時に、地域に対してその成果を還元するために、2012年に新宿と宮城県気仙沼でフォーラムを開催しました。そこでは、「195060年台の岩手県和賀町における農村婦人運動」と「東日本大震災後の宮城県雄勝町での活動」についての分析・考察から、後に『「生存」の東北史―歴史から問う3.11』(大月書店、201305月)にまとめることとなる「生存」の仕組みB「労働と生活」、C「国家と社会」の重要性を発見したのでした。(詳細はこちら


【衝撃的「発見」】
口頭による説明を真剣に聴いています
 しかし、上記の『「生存」の東北史―歴史から問う3.11』の編集作業、ならびに2013年に岩手県陸前高田市で行われた同様のフォーラムにおいて、大門先生は2つの衝撃的な「発見」をすることになります。ひとつは、「人間にとっての自然」の発見です。大門先生によれば、『「生存」の東北史』に寄せられた2つの原稿によって、目から鱗が落ちる思いをさせられたそうです。つまり、ひとつは「東日本大震災の津波は、見事なまでに近世から現代までに埋め立てたところだけが浸水している」という事実を指摘することで、地域開発と津波に明瞭な相関関係があったことを示し、いまひとつは、「マグロ漁のエサにするためのイカが余ったことで、それを活用するための塩辛の工場ができ、さらにそこから波及して流通業が発達していった」と述べることで、自然の恵によって人間の経済や生活が成り立っていたことを指摘したのです。これを受けて大門先生は、「生存」の仕組みにとって、ある意味根本的とも言える要素A「人間と自然」を発見しました。
 大門先生が体験したもうひとつの「発見」は、「身近な歴史」の発見です。これは、陸前高田フォーラムにおいて、保育所についてのエピソードが語られたことによって思い至ったものでした。すなわち、被災したある地域の保育園においては、日頃から「行事への取り組みへの過程」を大切にすることで近所の人々と保育園、そしてそこにいる子どもたちとの緊密な紐帯が形成されていたというのです。「東北の復興」や「地域の再建」といえば、ともすれば漠然としていてイメージが湧きにくいことにもなってしまいますが、むしろ地域を創っていくうえで重要なのは、「日常的に触れ合ってき人々との記憶や文化」、あるいは「人々が直に体験した時間の積み重ね=身近な歴史」を大事にしたいという想いなのです。そうした地域への愛着や人々のつながりといった社会資本が、ひいては和賀町での「住民と行政の連携」や雄勝の「自尊感情の回復」につながっていくのでしょう。
【福島フォーラムに向けて】
 最後に大門先生は、「エネルギー保存の法則」と「エントロピー増大の法則」というふたつの物理法則を持ち出し、「人間の生存にとっての前提とも言える、地球の物質循環や生態系循環を維持するためには、B「労働と生活」、C「国家と社会」の活動は、そのバランスを意識しなければならないのではないか」とまとめ、本日の講義を締めくくりました。

 本日の内容は、以上となります。次回は、1105日、「グループワーク①:グループ課題中間発表Ⅰ」が予定されています。
山川博彰

2014年10月22日水曜日

地域創造論 2014年度 第03回「国際的な難民支援と緊急援助」

みなさん、こんにちは。本日は2014年度の地域創造論、第03回目となります。
本日は、国際社会科学研究院の小林誉明先生から「国際的な難民支援と緊急援助」と題した講義が行われました。今回は、主に災害復興というテーマについて、JICAで実際に小林先生が支援に携わったウガンダの内戦(19862006)のケースを取り上げて考えてみました。

小林先生がみんなに質問します
 先生の話によれば、ウガンダの北部では内戦状態が20年も続き、約200万人(北部人口の95%)もの農民の人々が、国内各地に設けられた難民キャンプで生活していたそうです。そして、その内戦は、2006年に終結したのですが、何故か難民の人々は元の村に帰ろうとはしません。これはいったい何故なのでしょうか?
 先生のこの質問に対し、学生からは「今の生活の方が援助を受けられる分、楽だから」、「経済的に自立できるかどうか分からないから」、「もう既に難民キャンプの中でコミュニティができてしまっているから」、「難民キャンプの都市的な生活のメリットを実感してしまったから」といった意見が出されました。そして、こういった意見は、どれも実際に難民の方々が挙げた理由だったそうです。
話を聞き、考える学生たち
 故郷の村を捨て、難民キャンプに残る理由は、ひとことで言えば「生活再建のメドが立たないから」ということになりますが、そこにはさまざまな要因があります。例えば、人々が密集して暮らし、「都市」としての生活形態をとることには、まず「便利である」というメリットがあります。自分たちが元々いた村は、買い物をするにも学校に行くにも、長い距離を移動しなければなりません。しかし、人口が密集していれば、経済活動の効率が良くなるので、人々の生活欲求を満たしてくれるさまざまなお店や施設が自然と生まれてきますし、そこに雇用も生まれます。
さらに、20年もの月日は、人々の農民としてのアイデンティティを消失させました。つまり、20年も農作業をしない生活を送ってしまうと、技術や知識、経験を持った人がいなくなってしまったり、忘れてしまったりするため、農業を再開しようとしてもそれができる人がいないのです。
くわえて、元々の村に帰ろうにも、20年間の間に道路や橋などのインフラはなくなってしまっています。それでも人々は、川に適当に木を放り込んで「橋」を架けたりするのですが、それは家畜や家財道具を運ぶことには耐えられないため、人が単身で行き来できても、実際には帰ることができないそうです。
 しかし、人間というものは意外にタフで、本当に必要だと思えば、外から言われなくても自分たちでなんとかしてしまうものです。実際に、内戦があった地域には、自然に出てきたリーダーを中心として、自発的に学校がつくられ、そこで教育が行われているそうです。だから、支援者というものは、単に自分たちのやり方を押し付けるのではなく、そういった自立への意思を持った人々が、創造力を最大限発揮できるような環境を後ろから整えてあげることが必要なのだと、小林先生はおっしゃいました。

本日の内容は、以上となります。次回は、1029日、国際社会科学研究院の大門正克先生による「震災後の被災地で実践してきたこと―歴史から被災地の復興の道筋を照らし出す試み」についての講義が予定されています。
山川博彰
以下は、課題レポートについての情報です。
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小レポートの課題
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ポスト3.11における新しい地域像として,
(1)具体的にどのような地域像を想定し,グループワークの課題を設定したの
(2)グループワークに対して,自分自身の専門分野の知見をどのように活用・提供したのか
(3)GWの結果として何を学んだのか
についてそれぞれ論じなさい。
分量はA4 1~2枚程度
提出は第14回目の終了時(2015年01月21日)
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2014年10月8日水曜日

地域創造論 2014年度 第02回「神奈川地域にみる地域課題の諸相と取り組み、グループ分け」

みなさん、こんにちは。本日は2014年度の地域創造論、第02回目となります。
本日は、成績評価の方法と課題の内容についての説明があった後、グループワークのグループを決めました。
【課題の内容】
 今年度のグループワークは「ポスト3.11における新しい地域像」をテーマとして、各自が関心のある地域に対して、「グループで新しい地域像を考えるうえで解消すべき課題を選定し、その解決策の検討を行い、発表する」というものです。スケジュールについては、第05回(1105日)に「地域課題の設定」、第10回(1210日)に「中間発表」、そして第15回(0128日)に「最終発表」となっています。
【グループ決め】
課題を書き出し、似た関心ごとにまとめます
 グループを決める際には、まず各々が普段感じている、神奈川県内のある特定の地域、あるいはより一般的な現代の都市、農村、社会の抱えている課題をポスト・イットに書き出してもらい、比較的近い関心を持つ者同士で、かつなるべく専門分野が被らないようにしてグループ分けをしました。その際には、都市計画や環境、教育、社会学など、それぞれの視点に応じて、エネルギーや防災、外国人、空き家問題、治安・風紀イメージ、少子・高齢化、コミュニティ、教育、産業の活性化などさまざまな「課題」が抽出されました。中には近年の「和菓子離れ」を取り上げた人もいたのですが、それに対して先生方が食いつき、「和菓子と産業の活性化とその地域らしい暮らしだったら、面白くなりそうですね」といった具合に、みんなで「構想」を膨らませながら、時に期待に満ちながら、時に「誘導」されて、笑いも交えつつ、参加者の割り振りが行われました。
それぞれの関心同士がつながり、「構想」が膨らみます
 その結果、暫定的なグループとして「県西(秦野)」、「海」、「教育」、「産業」、「コミュニティ」の5つのグループが結成されました。もちろん、これは現時点での考えにもとづいたグループ構成なので、このテーマのまま最後まで行かなければならないわけではありません。しかし、グループの結成後、早速イメージ作りの話し合いを始めるグループもあるなど、最後にどんな成果が出てくるのかが、非常に楽しみになるグループ決めでした。


本日の内容は、以上となります。次回は、1022日、国社の小林先生による「国際的な難民支援と緊急援助」についての講義が予定されています。
山川博彰

2014年10月1日水曜日

地域創造論 2014年度 第01回「イントロダクション:地域創造論の構成と本講義の内容・目標」

授業の様子
このブログをご覧の皆様
はじめまして。
お立ち寄りいただきありがとうございます。
本年度も横浜国立大学大学院では、1001日より地域創造論が開講しました。
今年で3年目の授業になります。
このブログでは、各回の講義内容についての簡単な紹介をしていきたいと思います。
この授業は、前半において各研究院の教員により各専門の観点から地域における状況や課題を学び、後半では受講生がグループに分かれ、グループワークを行い、新しい地域創造に向けた提案を行っていきます。

【本日の内容】
本日は、高見沢先生から本講義の流れや目的についての説明があった後、「地域創造とはなにか」、「良い地域創造のためには、何が必要であるか」、「高見沢先生にとって、都市計画と災害とはなにか」という点についてお話がありました。

【地域創造とはなにか】
講義をする高見沢先生
 先生の言を借りれば、地域創造とは、「互いに異なる個性を持った集団や自治体同士が協力しあうことによって、115にも10にもすること」です。
 そして、そんな地域創造のためには、BondingBridgingLinkingが必要です。Bondingとは、コミュニティ内部の結びつきを強化することです。Bridgingとは、異なる集団や個性を持ったもの同士をつなげることです。そして、そうやって生まれた構想や企画を実現するために必要なのが、Linking、つまり資金やノウハウを提供してくれる人と人とのコネクションです。
 しかし、地域創造を考えるうえでは、常に「人々が住みたいと思えるような都市」、「人々が住んでいることに誇りを持てる都市」といったヴィジョンを忘れてはいけません。総じて、地域創造というものは、そうした「住みたいと思える都市をプロデュースする」ことなのです。そして「プロデュースする」とは、「企画、資金、プロセス、技術」を具体的に提案することにほかなりません。グループワークに取り組むみなさんは、こういった点を意識して提案を考えていけばいいのではないでしょうか。

【良い提案を考えるうえでのポイント】
 先生の紹介によれば、『Happy City』という本の中に登場するある都市の事例では、「道路を歩行者の手に取り戻す」というただ一点に集中して、まちづくりを行った結果、その波及効果として、「犯罪は減るし、みんな公共交通機関に乗り換えた結果として、CO2排出の削減にも貢献できた」という成果があがったそうです(詳しくは、高見沢先生のブログへ http://d.hatena.ne.jp/tkmzoo/)。このように、とかく「総合的なソリューションを考える」というと、「いろいろな専門的な知識を集結しなければ…」と考えがちですが、意外とそういうシンプルな視点に立ってみても、好循環のストーリーを描くことはできるのです。

【災害と都市計画】
 日本という国は、地震や台風、火山の噴火、大規模火災などさまざまな災害に見舞われる「災害の国」ですが、都市計画による対策だけでは限界も存在します。
 例えば、過去に都市計画によって防災対策を施された地域は、今度同じ災害が起こっても大丈夫だけど、そうでない所は被害が甚大になるということがあります。「災害は弱者を襲う」のです。また、仮に命だけは助かったとしても、今度は生活を再建するための職がなかったり、避難先の生活に馴染めなかったり…、という新たな問題が次々と生じてきます。こうした現状に我々は対処していかなければならないのです。

本日の内容は以上となります。 長文に目を通していただいてどうもありがとうございました。今学期の最後までとなりますが、どうぞよろしくお願いいたします。
山川博彰


2014年1月31日金曜日

【最終発表】

みなさんこんにちは

本日はみんながグループでそれぞれ地域の課題を抽出し、
授業で得た知見も織り交ぜながら、
その地域をより魅力ある地域へと変える提案を行った日について。

1/29に最終発表会は行われました。








発表チームは
・観光チーム
・農村過疎チーム
・まちづくりチーム
・産業チーム
・商店街チーム
です。


●観光チーム「3村助け合い連合」

対象地:三陸の田野村、普代村、野田村
小さい村、活動的な方がいらっしゃる村に注目して。
(この地域の選定に一番時間がかかったのこと。)

問題:
・漁獲量の大幅減少(震災前の水準まで復旧しているところしていないところ)
・津波による設備や器具の損傷
生活の生業を守る意味がある場の再生が重要であるが小さな自治体は復旧が困難。


提案:三つの村で力を合わせて新しい観光の提案を行う。

・まずは普代村での早期復興のノウハウを他の二つの村へ伝え早期の復興を目指す。
・特に費用がかかる網の整備の為に網ファンドの立ち上げ。配当の代わりに地域へくるきっかけとしてのツアー等につなげる。
・1つの村だけでは新しい試みを起こすための資源の不足、競合の恐れがあるので三つの村で提案していく。

具体的には:
・教育旅行地域インターン
・漁業に関するツアー(日帰り、一泊)
これらをパッケージ化して旅行業者等に提案。


先生や参加者の方よりコメント一部抜粋:
「プレゼンテーションで、お互いの強みと弱みの噛み合わせ具合がもっと見えたらもっとよかったかなと思いました。」
「現地にいかれましたか?現場に行くともっと特徴が見えたと思う、夜行バスででもちょこっといってくることをお勧めする。」
「復興が終わっても継続できるような強い提案であったらよかったかなと思った。」等



●農村過疎チーム「過疎化の進山梨県都留市への過疎防止対策案の提示」

都留市の特徴:
・90%以上が標高500以上の山岳丘陵(耕地、住宅地等の平坦地は10%程度)
・人口3万人の内1割に及ぶ3000人が都留文科大学の学生
・耕地面積350haのうち耕作放棄地が190ha(H25年)
・総農家数1083の約30%が65歳以上(H22年)

問題:
・農業と林業の衰退
・高齢化

都留市の方針「都留市地域水田農業ビジョン」
給食センターへの地元野菜の供給をいっそうはかるとともに転作作物の普及に努め、「地産地消」を推進していく。

提案:
以下によって過疎防止につなげていく。
・耕作放棄地でハウス栽培を行い暖房の燃料を地元の木材でまかなう。
・地域大学を作る。(地域の住民も学生も互いに教え教わる様な生涯学習の形)例えば、水掛菜(都留市独自の作物)を高齢農業者と学生が栽培、レシピを考案して地元のスーパーに売り込む、何も用事がなくても、みんなが集まって来れるみんなのリビング的存在にする。

先生や参加者の方よりコメント一部抜粋:
「提案の内容は真当だと思うけれど、水田が多いはずだけれど、畑作を使うとなるとまた違ってくるのでは。実情はよくわかってないのかなと」「おもしろかったです。この授業のひとつの目的はそれぞれの専門性を生かすこと。林業と農業の部分の提案は特に面白かった、そこを中心に他の部分も噛み合わせていけば輝ける作品になったのでは」「水の里としてがんばっている地域なので、その方向性で何かできないかも考えることがよかったのでは。どういう資源が地域にあるか現地に行って確かめてくるのが大事」


●まちづくりチーム

対象地:横浜市保土ヶ谷区仏向町
横浜市の代表的な地域として選定

地域の特徴:
・住宅地、農地の混在、高齢化率20%
・野菜の栽培が盛ん
・急傾斜地
・住民同士のコミュニケーション希薄化


仏向町とにている地域東久保町
防災上の課題がある
・夢野菜市 戸塚からの朝取り新鮮野菜 地域の活性化に貢献

ヒアリング:
保土ヶ谷区政推進課の方より
・都市集約型の農家いろんな野菜を栽培する七色畑(70種類)の存在
・専業農家の方が多い

農家の温室園の方より
・スーパーに直接おろすのは大変で市場におろしている
・都市集約型の農家は消費者が近いのが特徴
・新しいハウスを作るときの騒音が心配

野菜を引き売りしていいる
・消費者の近くまで行ける。
・地域の方とコミュニケーションができる
・無人直売所の盗難が気になる


3つの課題:
・急斜面。高齢化
・場所は近いのに生産者と地域をうまくつなぐものがない
・居住者間のコミュニケーションの希薄化

提案:野菜をきっかけに住民の拠点となる地域食堂によって地域の活性化

・周りの農家が野菜を持ち寄って販売
・近所の方が集まれる場所
・大学生たちが近所の高齢者に配達、訪問もかねて。
・具体的に場所の選定、農地と住宅地の程よい境目(空きが目立つアパート)
・広さがあるので一時避難場所としても利用可能


先生や参加者の方よりコメント一部抜粋:
「おもしろかったです。経済系の人はいる?さっきのグループは二つの案がバラバラになっていたが、こちらは案がひとまとめになっていて話としてはよい。ビジネスとしてどうなのかという視点で切り込むともう少しよくなるのでは。先進例を知っていたのでもう少し切り込んでいってほしかった。」「具体的な現地の人物像が出てきてよかった。現地の方が出てこないと政策がうてないのでその話が出てきたことが評価する。地元の人の考えはどれぐらい拾えましたか」「グループより:地域食堂のようなものはどうかという提案にたいしてヒアリング時には現実的な話として可能性があるという感触だった」

●産業チーム「バイオマス産業による地域の魅力向上」

問題:
・3.11以降エネルギーの問題が顕然化してきた。

参考:スウェーデンベクショー市
岐阜、山口県のバイオマス発電

国内での補助制度:
・補助金民間同士で行うと1/3の補助金
・自治体とともに行うと1/2の補助金

対象地:
神奈川県秦野市
豊かな自然を持っているので木質チップを使うポテンシャルが高い。

特徴:
・里山保全の問題(間伐を行わなければよい木材が作れない)

コスト計算:
シュミレーションより年間4万トンの木材
コスト17.8億円
5000世帯の電気消費量
4年で資金の回収ができるとの計算。

先生や参加者の方よりコメント一部抜粋:
「資金回収の計算結果は導入をしている、していないの面から判断するとどうか?▶︎太陽光と比較すると導入をすべき」「どこに力を入れたのか?▶︎特にコスト計算の部分について試算されている事例がなかったのでそこに力を入れた。」「計算に力を入れたのであればそのようにプレゼンをした方がよかったのでは」「たまたま佐土原先生の試算を聞く機会があったが、発電量の違いが出ている様に感じたので佐土原先生の試算と比べてみては?」「地元の視点が大事という話あったが、秦野市のエネルギーを考えているところ等に話を伺ってみると研究に広がりが出るのでは。」


●商店街チーム

対象エリア:綱島の商店街

特徴:
・商店街組合8個。連合組合あり
・事業所数、小売り店舗64店舗
・歴史的価値東京の奥座敷として大きな温泉街だった。
・新綱島駅開業の事業(地域により人の流れがくることが予想される)
・あまり個性的なお店がない
・中央広場に違法駐輪が多い。
・桃が名産

参考事例:
鶴ヶ峰の駅から3、40分の場所にあっても人気な温泉


ヒアリング:
お店を昔からやっていらっしゃる方
・東京園と富士の湯があるがの富士の湯は話しているうちに存在を思い出すほど認知されていない

提案:ラジウム鉱泉の足湯・交通系のICカードとの連携・ガイドマップの作成
・冬暖かく夏冷たい温泉利用が可能。
・温泉のファストパスチケット
・綱島には無料でおりれる用に東急に働きかけ


先生や参加者の方よりコメント一部抜粋:
「温泉の使い方が駐輪場の問題解決に使われていた点がよかった。」「仏生山の例を参考にしてみては。一日の過ごし方を考えて見るともっと具体的なものが出てきたのでは。」


以上が各グループの発表の概要になります。


地域創造論の授業は本日のグループ発表をもって終了となります。

皆さんお疲れ様でした。

そして、ブログをご覧になってくださった皆さん、どうもありがとうございました!!


岩﨑俊貴

2014年1月8日水曜日

【第12回 ディスカッション】

みなさま

あけましておめでとうございます。


この授業自体はあと少しですが、

本年もよろしくお願いいたします。



本日は発表も迫ってまいりましたので、

対象とする地域に調査に向かうグループもあります。



本日もそれぞれのグループで、ということで、

方向性も定まって、具体的な内容がちらほら聞こえてきます…



以上、雰囲気をお伝えしました。

ご覧いただきありがとうございます。



岩﨑