2015年1月7日水曜日

地域創造論 2014年度 第12回「グループワーク⑤:調査結果発表とディスカッション」

打ち合わせの様子
 みなさん、こんにちは。本日は2014年度の地域創造論、第12回目となります。
 今回は、「グループワーク⑤:調査結果発表とディスカッション」ということで、第09回でのアドバイスなどを踏まえ、3週間の間に調査・話し合いした成果を5分程度で報告していただきました。各班の進捗状況は以下のとおりです。
【県西グループ】
県西チームは、前回からの上積みとして対象地域に「秦野らしさ」がないことを課題ととらえていました。それゆえ、「秦野らしさ」を創出するために、前回さまざまに出したキーワードのうち、水無川の河川敷を活かして、例えば地元の農業や産業を出展する、秦野を知るための祭りを開催してみたらどうかという案が出たそうです。班としては、そうしたイベントをつうじてコミュニティづくりのきっかけとしたいとのことでした。これに対し、先生方からは「例えば子供と高齢者では、興味をもつものが違う」、「どうもアイディアどまりなので、各自の専門性を活かして客観的に提案のシミュレーション効果を検証できないか」、「一年に何回もないイベントではなく、例えば買い物といった日常生活に密着した運動のようなものの方がコミュニティ強化という最終目的に対して、シンプルな回答なのではないか」といった意見が出されました。
【産業グループ】
産業チームは、前回着目した「多層的」産業のうち、工業に絞って考えていくとのことでした。しかし現時点では、具体的な提案内容が出せていないので、今後は綱島という地域に対する考えを工業会や区にヒアリングしに行くほか、現状の産業構造を将来的に維持していくのか、それとも寿命を迎えた後のあり方を考えていくのかを判断するために、社会構造的な調査もしたいそうです。そして、「工業地帯に新興住宅が流入することによって生まれる新しい地域のあり方」を考えていきたいようです。これに対し先生方からは「時期が時期だけに、事前にもっと絞り込んで方向性をしっかりと決めてから集中して取り組んだ方がいい」という意見が出されました。
【コミュニティグループ】
コミュニティチームは、万代会館と横須賀市役所にヒアリングに行ってきたそうです。そこでのお話によると、「万代会館の利用者は、多くが高齢者であるが、稼働率は50%程度にすぎない。利用されていない理由は主に、不便であることと利用できることが知られていないから。また、万代会館の大きな特徴のひとつである茅葺屋根の葺き替えに2000万円近い費用がかかることもあって廃止対象になっている」とのことでした。このような現状に対し、班の中では、国際色豊かな横須賀らしく、例えば観光客と地元の子供が協力して茅の葺き替え作業を体験してみてはどうかという案が出たそうです。これに対し先生方からは「維持費のお金を税金ではないかたちでいかに回収していくのかを考えなければ、本質的に廃止対象からは脱却できない。例えば、観光客のゲストハウスといったかたちはどうか」、「万代会館の現状をもう少し詳しく調べた方がいい」といった意見が出されました。
【海グループ】
海チームは、「アート縁日」というイベントの責任者の方にヒアリングしてきたそうです。それによれば「地域の中でコミュニティができていないことが課題であるために、イベントに対しても『うるさい』といった苦情が来てしまう。それゆえに、日常的なつながりを確立できないかを模索中」とのことです。そして今後については、提案を煮詰めていくそうです。これに対し先生方からは「最初の関心や各自の専門性は活かされるのか」といった意見が出され、メンバーからも「ともすればこうしたアートイベントは、アーティストたちが住民を置いていってしまいがち」という意見が出されました。
【教育グループ】
教育チームは、今泉台のプロジェクトを研究している本学の大原研究室にヒアリングしたそうです。その結果、「空き家と活動希望者とのマッチングが難航しており、運営システムに問題があるケースが多い」ということが分かったそうです。そこで今後は、運営システムが比較的うまくいっている「蕾の家」にインタビューして、その結果から提案を考えたいとのことでした。これに対し先生方からは「ヒアリングのアポイントメントの日が決まるまでに、例えば運営システムがうまくいかない理由を分析するなど、時間を効率的に使った方がいい」といった意見が出されました。

 それでは、本日の内容は、以上となります。なお次回(0114日)と次々回(0121日)は、「グループワーク⑥&⑦:課題解決に向けたアプローチをつくるⅠ&Ⅱ」(実質的な現地調査や話し合いの時間)が予定されているため、ブログの更新はお休みとなります。したがって、次回の更新は20150128日の「総合討論」です。
山川博彰
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【事務連絡】
グループワークに関するレポートの提出期限が、最終発表時の0128日に変更になりました。
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